掃除はどこから手をつける?効率的な順番とプロのテクニックを場所別に解説

掃除の疑問のいろは

「さあ、掃除を始めるぞ!…でも、どこから手をつけよう?」

掃除を始める時、どこから手をつけたらいいのか迷ってしまうことはありませんか?
実は、掃除の順番は、仕上がりや掃除時間、そしてモチベーションにも大きく影響するんです。

この記事では、効率的な掃除の順番と、プロのテクニックを場所別に解説します。

この記事でわかること
  • 掃除の順番が重要な理由と、効率的な順番で掃除をするメリット
  • 場所別! 掃除の順番とテクニック
  • 掃除を始める前に準備しておくと便利なもの

この記事を読めば、あなたも効率的に掃除ができるようになり、掃除の達人に近づけるはず。

効率的な順番で掃除をして、もっと楽にもっとキレイな空間を手に入れましょう!


掃除はどこから始める?効率的な順番が大事!

「掃除の順番なんて、どこから始めても同じでしょ?」

そう思っている方は、要注意!
実は、掃除の順番は、非常に重要なポイントなんです。

掃除の順番は適当でいい?順番が重要なんです

掃除をするとき、「どこから始めても、最終的にキレイになれば同じでしょ?」と、あまり順番を意識せずに手当たり次第に進めてしまうことはありませんか? 実は、掃除の順番は、作業の効率や仕上がりの良し悪しに大きく関わる、とても重要なポイントなのです。

  • 二度手間になる
  • 時間がかかる
  • 仕上がりが悪い
  • モチベーションが下がる

もし掃除の順番を適当にしてしまうと、まず起こりがちなのが二度手間です。例えば、先に床をピカピカに拭いた後で、棚の上のホコリを払ったらどうなるでしょう? せっかくキレイにした床にホコリが落ちてきて、また床掃除をやり直す…なんてことになりかねません。

このように効率が悪くなると、当然ながら掃除全体にかかる時間も長くなってしまいます。あちこち行ったり来たり、同じ場所を何度も掃除したりと、無駄な動きが増えてしまうのです。

さらに、順番を間違えると、汚れが他の場所に移動してしまったり、拭きムラができたりして、せっかく掃除したのに思ったほどキレイにならない、という残念な結果につながることもあります。

そして、一生懸命やっているのに効率が悪く、なかなかキレイにならない状況が続くと、「掃除って大変だな」「面倒だな」と感じてしまい、掃除そのものへのモチベーションが下がってしまう可能性も否定できません。

このように、掃除の順番を意識するかしないかで、かかる時間や労力、そして仕上がりの満足度まで変わってきます。掃除の順番がいかに大切か、お分かりいただけたでしょうか。

効率的な順番で掃除をするメリット

実際に効率的な順番を守って掃除をすると、具体的にどんないいことがあるのでしょうか? 主なメリットを見ていきましょう。

  • 掃除時間を短縮できる(時短)
  • 仕上がりがキレイになる
  • 達成感を得られ、モチベーションがアップする
  • 心身の負担が軽減される

まず、一番大きなメリットは時間の短縮です。正しい順番で進めれば、無駄な動きや二度手間がなくなるため、掃除にかかる全体の時間をぐっと短縮することができます。

次に、仕上がりが格段にキレイになります。汚れを効率的に取り除き、掃除した場所を再び汚してしまうのを防ぐため、拭き残しやムラなどが少なくなり、すっきりとした仕上がりを期待できます。

そして、短時間で目に見えてキレイになっていく様子は、大きな達成感につながります。「これだけできた!」という満足感が得られると、面倒に感じがちな掃除へのモチベーションも自然とアップするでしょう。

さらに、効率よく作業が進むことで、体にかかる負担はもちろん、「なかなか終わらない…」といった精神的なストレスも軽減されます。

このように、掃除の順番を意識するだけで、時間短縮、仕上がりの向上、モチベーションアップ、そして負担軽減と、たくさんの良い効果が得られるのです。効率的な順番で掃除をすることは、まさに良いことずくめだと言えますね。

掃除の時間がなかなか取れない方は、下記の記事で紹介している時短テクニックもご参考にしてください。

掃除の基本原則「上から下へ」「奥から手前へ」

  • 上から下へ:高い場所から低い場所へ
  • 奥から手前へ:部屋の奥から出入り口へ

効率的な掃除の順番を考える上で、基本となる二つの大切な原則があります。それは「上から下へ」と「奥から手前へ」という考え方です。

まず「上から下へ」というのは、文字通り、部屋の高い場所から掃除を始め、徐々に低い場所へと移っていく、という原則です。例えば、部屋の掃除なら、まず天井や壁、照明器具、棚の上などのホコリを払い落とし、最後に床の掃除機がけや拭き掃除を行います。ホコリは重力に従って上から下へと落ちていきますから、この順番で進めることで、上から落ちてきたホコリや汚れを最後にまとめて床でキャッチし、効率よく取り除くことができるのです。

次に「奥から手前へ」というのは、部屋の最も奥まった場所から掃除を始め、徐々に出入り口に向かって進んでいく、という原則です。こうすることで、せっかく掃除したキレイな場所を、後から自分が通ることで再び汚してしまう、という事態を防ぐことができます。掃除の最後にスムーズに部屋の外へ出られる動線を確保する、という意味合いもあります。

この「上から下へ」「奥から手前へ」という二つの基本原則を守るだけでも、掃除の効率は驚くほどアップします。ぜひ意識してみてください。

場所別! プロ直伝の掃除の順番とテクニック

「場所別に、具体的な掃除の順番とテクニックを知りたい!」

ここでは、場所別に掃除の順番とテクニックを紹介します。

キッチン。油汚れ、水垢、カビ…汚れの種類別に攻略

  1. 換気扇
  2. コンロ
  3. シンク

キッチンは、調理中に発生する油汚れや、水回りの水垢、湿気によるカビなど、様々な種類の汚れが混在する場所です。そのため、汚れの特性に合わせた洗剤や道具を選び、効率的な順番で掃除を進めることが、キレイなキッチンを維持する秘訣です。基本的には「上から下へ」の原則に従い、油汚れが飛び散りやすい換気扇やコンロから始め、最後に床を仕上げるのがおすすめです。

換気扇

まず最初に手をつけるのは、最も高い位置にある換気扇です。

安全のために必ず電源を切り、フィルターやファンなど取り外せる部品は外しましょう。油汚れが固まっている場合は、セスキ炭酸ソーダや重曹を溶かしたぬるま湯にしばらく浸け置きすると、汚れが緩んで落としやすくなります。

その後、専用の洗剤とブラシを使って丁寧に油汚れをこすり落とし、水でよく洗い流してから、しっかりと乾燥させて元の位置に戻します。

コンロ周り

五徳やバーナーキャップなど、取り外せる部品は外しておきましょう。

換気扇と同様に、油汚れや吹きこぼれによる焦げ付きがひどい場合は、セスキ炭酸ソーダや重曹を溶かしたぬるま湯への浸け置きが効果的です。

その後、専用の洗剤をスポンジやブラシにつけて、汚れを丁寧に落としていきます。天板などの細かい部分も忘れずに。最後に全体を水拭きし、水気をしっかり拭き取って乾燥させます。

シンク

まず、排水口のゴミ受けに溜まったゴミを取り除き、掃除します。

シンク全体や蛇口周りの白い水垢汚れには、クエン酸を溶かした水をスプレーして少し時間を置くのが有効です。その後、スポンジでこすり洗いしましょう。特に頑固な水垢には、メラミンスポンジを使うと楽に落とせる場合があります。

最後にシンク全体を水で洗い流し、水滴が残らないように拭き上げて乾燥させると、水垢の再付着を防げます。

コンロ周りやシンク周りの壁にも、油や水がはねて汚れていることがあります。

油汚れが気になる場合は、セスキ炭酸ソーダや重曹を溶かした水をスプレーし、汚れが浮いてくるまでしばらく待ってから布などで拭き取ります。

その後、洗剤残りがないように、きれいな布で水拭きをして仕上げましょう。

掃除で上から落ちてきたホコリや汚れを、まず掃除機で吸い取ります。その後、水拭きをして床全体の汚れを落とします。

もし床にも油汚れが付着している場合は、壁と同様にセスキ炭酸ソーダや重曹水をスプレーして拭き取ると効果的です。

このように、適切な順番と汚れに合った方法でキッチン掃除を進めることで、効率よく、そして確実にキレイにすることができますよ。

浴室。カビ、水垢、石鹸カス…湿気対策も忘れずに

  1. 天井
  2. 換気扇
  3. 浴槽
  4. 排水口

湿気がこもりやすく、カビや水垢、石鹸カスといった様々な汚れが発生しやすい浴室。掃除の際は、汚れの種類に応じた対処と、今後の汚れを防ぐための湿気対策が重要になります。

掃除の基本はここでも「上から下へ」。天井から始めて、壁、浴槽、床へと進み、最後に排水口をきれいにしましょう。

そして、掃除中も掃除後も、換気をしっかり行うことを忘れないでください。

天井

まず、一番高い場所にある天井から取り掛かります。

普段なかなか掃除しない場所ですが、カビの胞子が溜まっていることも。柄の長いフロアワイパーに、除菌効果のあるウェットシートや乾いたマイクロファイバークロスを取り付けて、天井全体の汚れを拭き取りましょう。

もし、黒カビが目立つ場合は、ゴム手袋や保護メガネを着用の上、カビ取り剤をスプレーし、指定された時間放置してからシャワーで丁寧に洗い流します。その際、カビ取り剤が目や体にかからないよう十分注意してください。

次に壁です。シャワーで壁全体に温かいお湯をかけると、石鹸カスなどの汚れが緩んで落としやすくなります。

その後、カビが発生している箇所にはカビ取り剤を、それ以外の場所には浴室用洗剤をスプレーします。

しばらく置いてから、スポンジやブラシを使って優しくこすり洗いし、最後にシャワーで洗剤成分をしっかりと洗い流しましょう。壁の水滴をスクイージーやタオルで拭き取っておくと、水垢やカビの予防になります。

換気扇

意外とホコリが溜まっているのが換気扇です。

安全のため必ず電源を切り、カバーやフィルターなど取り外せる部品を外します。掃除機でホコリを吸い取るか、ブラシで払い落としてから水洗いしましょう。

汚れがこびりついている場合は、薄めた中性洗剤を使って優しく洗います。部品が完全に乾いてから、元の位置に戻してください。

続いて鏡です。白くうろこ状になった水垢には、クエン酸を溶かした水をスプレーしてキッチンペーパーなどでパックし、しばらく置くのが効果的です。

その後、マイクロファイバークロスで拭き上げると、水垢が取れてクリアになります。それでも落ちない頑固な水垢には、メラミンスポンジで優しくこする方法もありますが、傷つきやすいコーティングが施された鏡には使用を避けるなど注意が必要です。

浴槽

次は浴槽です。まずシャワーで浴槽全体にお湯をかけ、皮脂汚れや石鹸カスを浮かせます。

その後、浴室用洗剤をスプレーし、柔らかいスポンジで優しくこすり洗いします。研磨剤入りの洗剤や硬いブラシは浴槽を傷つける可能性があるので避けましょう。

洗剤成分をシャワーで十分に洗い流したら、最後に乾いたタオルなどで水気を拭き取っておくと、水垢防止になります。

浴槽が終わったら床の掃除です。床にもシャワーでお湯をかけ、皮脂汚れや石鹸カスを緩ませます。

特にタイルの目地や床の隅はカビが発生しやすい場所なので、カビ取り剤や浴室用洗剤をスプレーし、ブラシを使って丁寧にこすり洗いしましょう。滑らないように足元に注意しながら作業してください。

最後にシャワーでしっかりと洗い流し、可能であればここも水気を切っておくとカビ予防に繋がります。

排水口

浴室掃除の締めくくりは排水口です。まず、目皿に絡まった髪の毛やゴミを取り除きます。

次に、排水口の蓋や、中にセットされているトラップ(封水筒)など、取り外せる部品はすべて取り外し、分解できるものは分解します。これらの部品に付着したヌメリやカビを、ブラシを使って丁寧に洗い落としましょう。

排水口内部のヌメリや臭いが気になる場合は、重曹を振りかけてから熱湯(※火傷や排水管の材質に注意)を注いでしばらく置くか、専用の排水口用洗剤を使用します。最後に、きれいにした部品を元通りにセットし直して完了です。

このように、手順を踏んで丁寧に掃除を進め、最後にしっかり換気して湿気を飛ばすことで、清潔で快適な浴室を保つことができます。

トイレ。黄ばみ、黒ずみ、臭い…清潔第一

  1. 換気扇
  2. 照明
  3. 便器

家の中でも特に衛生面が気になるトイレ。

黄ばみや黒ずみ、気になる臭いをしっかりと取り除き、常に清潔な状態を保ちたい場所ですよね。掃除はここでも「上から下へ」の原則に従い、換気扇や照明から始め、壁、便器、そして最後に床という順番で進めるのが効率的です。

掃除中は換気を忘れずに行いましょう。

換気扇

まず、天井付近にある換気扇から掃除を始めます。

安全のため、必ず電源を切ってから作業してください。カバーやフィルターなど、取り外せる部品は外し、溜まったホコリを掃除機で吸い取るか、ブラシで丁寧に払い落とします。

水洗いできる部品は水洗いし、汚れが気になる場合は薄めた中性洗剤を使って洗いましょう。完全に乾かしてから元の位置に戻します。

照明

次に、同じく高い位置にある照明器具です。

照明も必ず電源を切ってから、カバーを取り外します。カバーの内外に付着したホコリを払い落とし、きれいな布で水拭きします。もし汚れがこびりついている場合は、薄めた中性洗剤を含ませた布で拭き、その後、洗剤成分が残らないように水拭きで仕上げます。

カバーが完全に乾いてから取り付けましょう。

続いて壁の掃除です。壁には意外とホコリが付着しています。

まず、ハンディモップなどで壁全体のホコリを優しく払い落としましょう。特にスイッチ周りの手垢や、便器周りの壁に飛び散った尿ハネなどが気になる場合は、トイレ用洗剤や薄めた中性洗剤を布に含ませて、汚れを拭き取ります。

洗剤を使った後は、必ずきれいな布で水拭きをして洗剤成分を取り除き、最後に乾拭きするか自然乾燥させます。

便器

いよいよトイレ掃除のメイン、便器です。

まず、便器の内側全体、特にフチ裏にトイレ用洗剤をかけ、洗剤が汚れに浸透するまで少し時間をおきます。その後、トイレブラシを使って、内側全体、フチ裏、水が溜まっている部分の底までしっかりとこすり洗いします。

黄ばみや黒ずみが特に頑固な場合は、重曹に少量の水を加えて作ったペーストを汚れに直接塗りつけ、しばらく放置してからブラシでこする方法も試してみてください。

便座の表裏、蓋の表裏、ウォシュレットのノズル部分(取扱説明書に従って掃除)など、細かい部分も忘れずに拭き掃除をします。最後に水を流して洗剤や汚れを洗い流し、便器の外側や便座などを乾いた布で拭き上げて仕上げます。

トイレ掃除の最後は床です。

便器周りを中心に、ホコリや髪の毛が落ちていることが多いので、まずは掃除機をかけるか、フローリングワイパーなどで全体のホコリを取り除きます。

床にも尿ハネの跡や黒ずみ汚れが付着していることがありますので、トイレ用洗剤や床用クリーナー、あるいは薄めた中性洗剤を布に含ませて、気になる汚れを拭き取ります。特に便器の根元部分は汚れが溜まりやすいので念入りに。

洗剤を使った後は、きれいな水で固く絞った布で拭き上げ、洗剤成分が残らないようにしましょう。最後に床全体を乾拭きするか、しっかり乾燥させて完了です。

このように、正しい順番で、それぞれの場所に適した掃除を行うことで、気になる汚れや臭いを効果的に除去し、清潔で気持ちの良いトイレ空間を保つことができます。

リビング。ホコリ、髪の毛…家族が集まる場所を快適に

  1. 天井・照明
  2. 家具

家族みんなが集まってくつろぐリビングは、家の中でも特に過ごす時間が長い場所。

だからこそ、いつも気持ちよく、快適な空間にしておきたいですよね。リビングで気になるのは、主にホコリや髪の毛、そして手垢などの汚れです。

ここでも掃除の基本「上から下へ」を意識して、高い場所から順番にきれいにしていきましょう。

天井・照明

まず、掃除を始めるのは天井や照明器具からです。

普段あまり目につきませんが、ホコリは意外と溜まっています。柄の長いハンディモップや、乾いたシートを取り付けたフロアワイパーを使って、天井全体や照明器具のカサなどに付着したホコリを優しく払い落としましょう。

次に壁です。壁にも静電気などでホコリが付着しやすいものです。

天井と同様に、ハンディモップやフロアワイパーを使って、壁全体のホコリを上から下へと払い落としていきます。特にスイッチ周りなど、よく手が触れる場所についてしまった手垢汚れが気になる場合は、水で薄めた中性洗剤を柔らかい布に少量含ませて固く絞り、優しく拭き取ります。

その後、洗剤成分が残らないように、きれいな水で絞った布で拭き、最後に乾いた布で仕上げるとより丁寧です。

家具類

壁が終わったら、次はテレビ台や棚、テーブル、ソファといった家具類の掃除です。

ハンディモップやマイクロファイバークロスを使って、家具の表面に積もったホコリを丁寧に取り除きます。細かい装飾部分や溝なども忘れずに。

もし食べこぼしや飲みこぼしの跡などの汚れが付いている場合は、壁と同様に、薄めた中性洗剤を使って拭き取り、水拭き、乾拭きで仕上げます。家具の素材によっては洗剤が使えない場合もあるので、注意書きなどを確認してくださいね。

リビング掃除の最後は床です。

ここまでの掃除の工程で上から落ちてきたホコリや、床に溜まった髪の毛、ゴミなどを、まず掃除機でしっかりと吸い取ります。フローリングの場合は、その後、フローリングワイパー(ドライシートまたはウェットシート)を使って床全体を拭き上げると、さらにさっぱりします。

カーペットやラグが敷いてある場合は、掃除機をかけた後、粘着クリーナー(コロコロ)を使って、掃除機では取りきれなかった髪の毛や細かいゴミを取り除くと良いでしょう。

このように、高い場所から低い場所へと順番に掃除を進めることで、ホコリを効率的に除去し、家族みんなが快適に過ごせるリビングを維持することができます。

玄関。砂、ホコリ…家の顔をキレイに

  1. 天井・照明
  2. 靴箱
  3. 玄関ドア
  4. たたき(床)

家の「顔」とも言われる玄関は、訪れる人が最初に目にする場所であり、家全体の印象を左右するとも言えます。

外から持ち込まれる砂やホコリが溜まりやすい場所ですが、こまめに掃除をして、いつも清潔で気持ちの良い空間を保ちたいものですね。

玄関掃除も、他の場所と同様に「上から下へ」の順番で進めていくのが基本です。

天井・照明

天井や照明器具から始めましょう。

ハンディモップや柄の長いフロアワイパーを使って、天井や照明のカサに付着したホコリを丁寧に払い落とします。見落としがちな場所ですが、ここをきれいにしておくと、空間全体が明るく感じられます。

次に壁のホコリを取ります。

壁にも意外とホコリが付いていますので、ハンディモップなどで優しく払い落としましょう。

靴箱

続いて靴箱の掃除です。

まず、中の靴をすべて取り出します。靴箱の底に溜まった砂やホコリを、ほうきとちりとり、または掃除機で取り除きます。

棚板も、砂や泥汚れが付いていることが多いので、固く絞った雑巾で水拭きしましょう。

汚れが取れたら、靴を戻す前に、消臭剤や除湿剤を置いておくと、靴箱内の嫌な臭いや湿気を防ぐのに役立ちます。

玄関ドア

次は玄関ドアです。

ドアの表面や、特に手でよく触れるドアノブは、手垢などで汚れやすい部分です。固く絞った雑巾で水拭きしましょう。もし泥はねなどの汚れがこびりついている場合は、水で薄めた中性洗剤を布に含ませて拭き取り、その後、洗剤成分が残らないように水拭きで仕上げます。

インターホンや表札なども、一緒に拭いておくと良いでしょう。

たたき(床)

玄関掃除の最後は、たたき(床)です。

外から持ち込まれた砂や土、ホコリなどが最も溜まる場所ですね。まず、ほうきとちりとりを使って、大きなゴミや砂、ホコリを丁寧に掃き集めて取り除きます。隅の方にゴミが溜まりやすいので、注意して掃きましょう。

掃き掃除が終わったら、固く絞った雑巾やモップで水拭きをします。もし、靴跡などの黒ずみ汚れが落ちにくい場合は、メラミンスポンジに水を含ませて優しくこすってみると、きれいに落ちることがあります(たたきの素材によっては傷つく可能性があるので、目立たない場所で試してから行ってください)

このように、順番に沿って掃除を進めることで、玄関全体がすっきりと片付き、明るく清潔な印象になります。家の顔である玄関をきれいに保つことで、気持ちよく家族やお客様を迎え入れることができますね。

掃除を始める前に!準備しておくと便利なもの

掃除を始める前に、以下のものを準備しておくと便利です。

洗剤、掃除道具、ゴミ袋

掃除を効率よく、スムーズに進めるためには、あらかじめ必要なものを揃えておくことが大切です。

いざ掃除を始めようと思ったときに、「あれがない、これがない」と道具を探し回る手間が省け、すぐに作業に取りかかることができます。

各種洗剤

  • 中性
  • アルカリ性
  • 酸性
  • カビ取り剤

汚れの種類に合わせて使い分けるための洗剤類です。

日常的な軽い汚れや様々な素材に使いやすい中性洗剤は基本として持っておきたいですね。キッチンのコンロ周りなどの油汚れには、セスキ炭酸ソーダや重曹といったアルカリ性のものが効果的です。逆にお風呂場の鏡やシンクに付きやすい水垢汚れには、クエン酸などの酸性の洗剤が力を発揮します。浴室などの頑固なカビには専用のカビ取り剤、トイレの黄ばみや黒ずみにはトイレ用洗剤、窓ガラスをきれいに拭き上げるにはガラスクリーナー。

掃除したい場所や落としたい汚れの種類に応じた洗剤を用意しておくと、無駄な力を使わずに効率よく汚れを落とすことができます。

基本的な掃除道具

  • 掃除機
  • ほうき
  • 雑巾
  • スポンジ
  • ブラシ

実際に掃除作業を行うための基本的な道具類です。

床のホコリや大きなゴミを取り除くための掃除機や、ほうき、ちりとりは、どのご家庭にもある定番アイテムでしょう。また、拭き掃除に欠かせない昔ながらの雑巾や、汚れをこすり落とすためのスポンジ、細かい部分や頑固な汚れに対応するためのブラシなども、基本的な掃除道具として揃えておきたいですね。

水を溜めたり運んだり、雑巾をすすいだりするのに使うバケツも、水拭きをする際には必要になります。

便利な掃除グッズ

  • マイクロファイバークロス
  • メラミンスポンジ
  • ワイパー類

基本道具に加えて、あると掃除がぐっと楽になる便利な掃除グッズもたくさんあります。

例えば、速乾性があり拭き跡も残りにくいマイクロファイバークロスは、雑巾代わりに様々な場所の拭き掃除で活躍します。

洗剤を使わずに水だけで水垢などを落とせるメラミンスポンジも、キッチンや洗面所、浴室などで重宝するアイテムです。

フローリングの床掃除に欠かせないフロアワイパーや、高い場所や家具の上のホコリ取りに便利なハンディモップ、カーペットや布製品についた髪の毛やペットの毛を手軽に取れる粘着クリーナー(コロコロ)なども、日々の掃除の手間を軽減してくれるでしょう。

また、洗剤を使う際や水仕事で手が荒れるのを防ぐためのゴム手袋も、快適に掃除を進めるためには欠かせません。

その他

  • ゴミ袋
  • 新聞紙
  • キッチンペーパー
  • 細かい部分用具

その他にも、掃除中に出たゴミをまとめるためのゴミ袋は必ず用意しておきましょう。

また、窓拭きの仕上げに使ったり、床掃除の際にホコリを吸着させたり、油汚れを拭き取ったりと、意外な場面で役立つのが新聞紙やキッチンペーパーです。さらに、使い古した歯ブラシや、先端に布を巻き付けた割り箸などは、サッシの溝や蛇口の付け根、スイッチ周りといった、スポンジや雑巾では届きにくい細かい部分の汚れをかき出すのに便利です。

これらの洗剤や道具を、普段から掃除で使う場所にまとめて収納しておくなど、すぐに手に取れるように整理しておくと、思い立った時にすぐに掃除を始めることができ、面倒に感じがちな掃除への心理的なハードルもぐっと下がりますよ。

換気、服装、マスク

洗剤や道具の準備と合わせて、掃除を安全かつ快適に行うために、作業環境や自身の身支度についても事前に確認しておきましょう。

換気を行う(窓開け、換気扇)

掃除中は必ず換気を心がけてください。
窓を開けたり、換気扇を回したりすることで、部屋の空気が入れ替わり、掃除中に出るホコリや、使用する洗剤の臭いがこもるのを防ぐことができます。
特にカビ取り剤などの強い洗剤を使用する場合は、十分な換気が不可欠です。

汚れてもいい動きやすい服装を選ぶ

服装については、汚れても気にならない、動きやすいものを選びましょう。
掃除中はホコリが付いたり、洗剤がはねたりすることがあります。また、しゃがんだり、腕を伸ばしたりといった動作も多いので、ストレッチ性のある素材や、ゆとりのあるデザインの服が適しています。エプロンなどを活用するのも良いでしょう。

マスクを着用する

ホコリやカビの胞子、ハウスダストなどを吸い込んでしまうのを防ぐために、マスクの着用もおすすめします。
特にアレルギー体質の方や、普段あまり掃除しない場所を掃除する際には、マスクがあると安心です。

必要に応じて手袋を着用する

手袋は、洗剤による手荒れを防ぐだけでなく、直接汚れに触れることに抵抗がある場合にも役立ちます。作業内容に合わせて、ゴム手袋や薄手の使い捨て手袋などを使い分けると良いでしょう。

このように、ちょっとした準備や心がけで、掃除中の不快感やリスクを減らし、より安全で気持ちよく作業を進めることができます。

まとめ。率的な順番で掃除をもっと楽に!もっとキレイに!

掃除の順番というのは、単に作業を進める順序というだけでなく、最終的な仕上がりの美しさや、掃除にかかる時間、さらには「よし、やろう!」というモチベーションにまで大きく影響する、とても大切な要素です。

今回詳しくご紹介した、掃除の基本中の基本である「上から下へ」そして「奥から手前へ」という二つの原則をしっかりと守ること。

それに加えて、キッチン、浴室、トイレ、リビング、玄関といった場所ごとの特性や汚れの種類を踏まえた、効率的な順番で掃除を進めていくこと。これらを意識するだけで、掃除の質は格段に向上します。

無駄な動きや二度手間が減ることで、掃除はもっと楽に感じられるようになります。そして、汚れを効果的に取り除けるようになるため、仕上がりもより一層キレイになります。短時間で目に見えて成果が出れば、達成感も得やすく、次の掃除への意欲にもつながるはずです。

ぜひ、今回ご紹介した掃除の順番やテクニックを参考にして、ご自身の掃除習慣に取り入れてみてください。

「順番なんて…」と思わず、今日からの掃除で少し意識を変えてみるだけでも、きっとその効果を実感できるはずです。効率的な掃除をマスターして、いつも清潔で気持ちの良い、快適な空間を手に入れましょう。