エアコンクリーニングの頻度は?目安と時期、長持ちさせるポイントを解説

掃除の疑問のいろは

「エアコンクリーニングって、どのくらいの頻度でやればいいの?」
「なんとなく、年に1回はやっているけど…」
「業者に勧められるまま、毎年やっているけど、本当に必要なのかな?」

エアコンクリーニングの頻度について、疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

エアコンクリーニングの頻度は、「なんとなく年1回」と決めている方もいるかもしれません。
しかし、エアコンの使用状況や設置環境によって、最適な頻度は異なります。

この記事では、エアコンクリーニングの頻度の目安や、最適な時期、エアコンを長持ちさせるポイントなどを解説します。

この記事でわかること
  • エアコンクリーニングの頻度の目安
  • エアコンクリーニングに最適な時期
  • エアコンを長持ちさせるポイント

この記事を読めば、あなたも自分のエアコンに合ったクリーニング頻度と時期が分かり、エアコンを清潔で長持ちさせることができるようになるはず。

適切なエアコンクリーニングで、快適な空間を手に入れましょう!

エアコンクリーニングの頻度の目安

「エアコンクリーニングの頻度って、どれくらいが正解なの?」

そこで、エアコンクリーニングの頻度の目安を使用状況別に紹介します。

頻度はあくまで目安です。エアコンの使用頻度や、設置環境(日当たりの良さ、湿度など)、家族構成などによって、最適な頻度は異なります。
自分のエアコンの状態をよく観察し、必要に応じて頻度を調整しましょう。

一般的な使用状況の場合:年1回

  • 年に1回のクリーニングで、内部のホコリやカビをある程度除去

一般的なご家庭で、夏場の冷房や冬場の暖房を標準的な頻度(例えば、シーズン中に毎日数時間程度)で使用している場合、エアコンクリーニングは年に1回程度行うのが一つの目安となります。

エアコンは空気中のホコリを吸い込んでしまうため、1年間の使用でも内部にはホコリが蓄積します。また、冷房運転時には内部で結露が発生し、湿気によってカビが繁殖しやすい環境になります。

年に一度の専門的なクリーニングを行うことで、これらの溜まったホコリやカビを効果的に除去し、エアコン内部をリセットして、比較的清潔な状態を保つことが期待できるためです。

冷房をよく使う場合:年1~2回

  • 冷房使用による結露でカビが繁殖しやすいため
  • シーズン前後のクリーニングでカビ発生を抑制できる

特に夏場の冷房運転を長時間、または頻繁に行うご家庭では、エアコンクリーニングの頻度を年に1~2回に増やすことをおすすめします。

冷房を使うとエアコン内部が冷やされ、空気中の水分が結露しやすくなります。この湿気がカビの繁殖に最適な環境を作ってしまうためです。

理想的には、本格的な冷房シーズンが始まる前と、シーズンが終わった後の年2回クリーニングを行うことで、カビの発生と増殖を効果的に抑制し、より清潔な状態を維持しやすくなります。

暖房をよく使う場合:年1回

  • 暖房使用時は内部が乾燥するためカビは発生しにくい
  • ホコリは溜まるため、年1回の除去は必要

一方、冬場の暖房運転をメインで使用する場合、エアコンクリーニングは基本的に年に1回で十分と考えられます。

暖房運転中はエアコン内部が高温・乾燥状態になるため、カビが繁殖しにくい環境だからです。ただし、暖房使用時でも空気中のホコリは吸い込んで内部に蓄積していきます。

そのため、カビの心配は少なくても、溜まったホコリを除去するという目的で、年に1回のクリーニングは行うことをおすすめします。

ペットがいる場合:年2回以上

  • ペットの毛、フケ、ニオイなどが内部に溜まりやすい
  • アレルギーの原因になることがあるため

犬や猫などのペットを室内で飼っているご家庭では、エアコンクリーニングの頻度を通常より多く、年に2回以上行うことが推奨されます。

ペットの毛や細かなフケ、体臭などが、空気と一緒にエアコン内部に吸い込まれ、フィルターや熱交換器に付着しやすいためです。

これらの蓄積した汚れは、エアコンの効率を低下させるだけでなく、アレルギーの原因物質となる可能性もあるため、こまめなクリーニングで除去することが望ましいでしょう。

アレルギー体質の方がいる場合:年2回以上

  • 内部のカビ、ホコリ、ダニなどがアレルギー症状を悪化させる可能性があるため

ご家族の中にアレルギー体質の方や、喘息をお持ちの方、あるいは抵抗力の弱い小さなお子さんやご高齢の方がいる場合は、エアコンクリーニングは年に2回以上行うことを検討しましょう。

エアコン内部に潜むカビの胞子やホコリ、ホコリを餌とするダニの死骸やフンなどは、アレルギー症状を引き起こしたり、悪化させたりする原因となります。定期的なクリーニングでこれらのアレルゲンをできる限り除去し、室内の空気環境を清潔に保つことが重要です。

エアコンクリーニングの必要性やメリット・デメリットについては、下記の記事をご参考ください。

エアコンクリーニングに最適な時期

「エアコンクリーニングをお願いしたいけど、いつ頼むのが一番効果的でお得なんだろう?」

エアコンクリーニングを依頼するタイミングは、目的やライフスタイルによっていくつか考えられます。ここでは、主なクリーニングの最適な時期とそのメリットをご紹介します。

冷房を使い始める前(4月~5月)

  • カビやホコリを除去した清潔な状態で冷房を開始できる
  • 冷房効率が向上して電気代節約も期待できる

本格的な夏が来る前の4月から5月頃は、エアコンクリーニングの人気の時期の一つです。

前のシーズンに蓄積した、あるいはオフシーズン中に繁殖したかもしれないカビやホコリを、冷房を使い始める前にきれいにできます。これにより、夏の始まりを清潔なエアコンで迎えられ、気持ちよく安心して冷房を使用できますよ。

また、フィルターや熱交換器がきれいになることで、冷房の効きが良くなり、結果的に電気代の節約につながる可能性もあります。

冷房を使い終わった後(9月~10月)

  • シーズン中に発生したカビや汚れを持ち越さずに済む
  • 翌シーズンの開始時に気持ちよく使える

冷房シーズンが終わった直後の、9月から10月頃もクリーニングに適したタイミングです。

ひと夏、冷房をフル稼働させたエアコンの内部には、結露によって発生したカビや、吸い込んだホコリなどの汚れが溜まっています。これらの汚れを、暖房シーズンに入る前、あるいは長期間使用しないオフシーズンに入る前にきれいにリセットしておくことで、汚れを長期間放置することを避けられます。

翌年の冷房シーズン開始時にも、比較的きれいな状態で使い始めることができるでしょう。

暖房を使い始める前(10月~11月)

  • ホコリを除去した状態で暖房を開始できる
  • 暖房効率が向上し、電気代節約も期待できる

本格的な冬を迎える前の、10月から11月頃にクリーニングを行うのも良い選択肢です。

特に暖房をメインで使用する場合、夏場の冷房をあまり使っていなくても、オフシーズン中に溜まったホコリなどが内部に存在します。

暖房運転を開始する前にホコリを除去しておくことで、ホコリっぽい風が出てくるのを防ぎ、より快適に暖房を使用できます。また、内部がきれいになることで暖房効率が向上し、電気代の節約効果も期待できます。

予約が取りやすい時期を狙う

  • 閑散期:3月~4月上旬、6月、9月

エアコンクリーニングの需要は、冷房や暖房を使い始める直前の時期(夏前・冬前)に集中する傾向があります。

繁忙期には、希望の日時に予約が取りにくくなったり、料金が通常より高めに設定されていたりすることもあります。もし、クリーニングの時期に強いこだわりがないのであれば、比較的予約が空いている閑散期を狙うのが賢い方法です。

具体的には、春先(3月~4月上旬)、梅雨時期(6月頃)、秋口(9月頃)などが狙い目とされることが多いです。早めに計画を立て、予約状況を確認してみましょう。

エアコンを長持ちさせるポイント

「エアコンを長持ちさせるには、どうすればいいの?」

エアコンは決して安い買い物ではありません。適切な使い方とお手入れを心がけることで、故障のリスクを減らし、製品寿命を延ばすことができます。

ここでは、エアコンを長持ちさせるための簡単なポイントをご紹介します。

こまめなフィルター掃除

  • フィルターのホコリは2週間に1回程度除去する
  • 掃除機または水洗いで清掃する

エアコンのフィルターは、室内の空気を取り込む際にホコリをキャッチする重要な部分です。

フィルターにホコリが溜まると、空気の通りが悪くなり、エアコンの効きが悪くなったり、余計な電力を消費したり、故障の原因になったりします。そのため、2週間に1回程度を目安にフィルターの掃除を行いましょう。

掃除方法は簡単です。まずフィルターを取り外し、表面についたホコリを掃除機で吸い取ります。汚れが気になる場合は、シャワーなどで水洗いし、必要であれば薄めた中性洗剤を使って優しく洗いましょう。水洗いした後は、陰干しなどで完全に乾かしてから、元の位置に戻してください。

このひと手間が、エアコンの負担を減らすことに繋がります。

送風運転で内部を乾燥

  • 冷房使用後は送風運転で内部の湿気を飛ばす
  • カビの発生を抑制する効果がある

冷房運転を行うと、エアコンの内部は結露によって湿った状態になります。

湿気をそのままにしておくと、カビが繁殖する原因となり、嫌な臭いや故障につながることも。

冷房の使用が終わったら、すぐに電源を切るのではなく、30分~1時間程度「送風運転」を行う習慣をつけましょう。送風によって内部の湿気を乾燥させることができ、カビの発生を効果的に抑制できます。

最近のエアコンには、内部クリーン機能(自動乾燥機能)が搭載されているものも多いので、そちらを活用するのも良いでしょう。

室外機の周りを清潔に

  • 室外機の吸込口・吹出口周りの障害物を取り除く
  • 風通しを良く保つことが重要

エアコンの性能を維持し、故障を防ぐためには、屋外に設置されている室外機の周辺環境にも気を配る必要があります。

室外機の吸込口や吹出口の周りに物が置かれていたり、雑草が生い茂っていたりすると、空気の流れが妨げられ、熱交換の効率が低下してしまいます。これにより、エアコンの効きが悪くなったり、コンプレッサーに負担がかかって故障の原因になったりすることがあります。

以下の点に注意して、室外機の周りを常に清潔に保ち、風通しが良い状態を維持しましょう。

  • 室外機の周りに物を置かない。
  • 伸びてきた雑草は定期的に刈り取る。
  • 可能であれば、室外機に直射日光が長時間当たらないように日よけなどを設置する。(ただし、吹出口を塞がないように注意)

室外機の掃除については、下記の記事で具体的な方法と注意点を確認してください。

シーズンオフの保管方法

  • 長期間使用しない場合は、適切な手順で保管する

エアコンを長期間使わないシーズンオフに入る前には、簡単な手入れをしておくことで、次のシーズンも気持ちよく、そしてスムーズに使い始めることができます。以下の手順で保管しましょう。

  1. フィルターをきれいに掃除します。
  2. 内部のカビ防止のため送風運転(または内部クリーン運転)を2~3時間程度行い、内部をしっかり乾燥させます。
  3. 運転を停止し、待機電力の消費や落雷による故障リスクを避けるため、電源プラグをコンセントから抜きます。
  4. リモコンの電池も液漏れ防止のため、抜いておきましょう。
  5. ホコリよけのために、必要であればエアコン本体にカバーをかけておくとより丁寧です。(ただし、完全に密閉しない通気性のあるものが望ましい)

まとめ

エアコンクリーニングをどのくらいの頻度で、いつ行うのがベストなのかは、エアコンの使い方やご自宅の環境(ペットの有無、アレルギー体質の家族がいるかなど)によって異なります。

今回ご紹介したクリーニング頻度の目安や、目的に合わせた最適な時期を参考に、ご自身の状況に合ったクリーニング計画を立ててみてください。

冷房をよく使うならシーズン前後の年2回、暖房中心なら年1回、ペットやアレルギーが気になるなら年2回以上、といった具合です。予約の取りやすさも考慮に入れると、よりスムーズに進められるでしょう。

また、専門業者によるクリーニングだけでなく、日頃からのフィルター掃除や冷房後の送風運転、室外機周りのケアといった、ご自身でできる簡単なメンテナンスも、エアコンを清潔に保ち、長持ちさせるためには非常に重要です。

適切な時期のプロによるクリーニングと、日々のこまめなセルフケアを組み合わせることで、エアコンを常に良い状態に保ち、一年を通して清潔で快適な空間を実現しましょう!